ナショナル・トラスト運動により生態系の保たれた豊かな森林を保全する事業です。
水源地である森林、貴重な自然生態系が残っている若しくは野生動植物の貴重な生息地である森林を、市民から寄付を集めて買取りまたは借り上げることにより保全し、市民の共有財産として次世代へ継承していくことを目的としています。
これまで日本全国に22か所、広さにして2,535ha(約766万坪)の山林を購入し、保全を行いました。
※各トラスト地の写真は随時追加されていきます!
所在地:広島県山県郡安芸太田町平見谷
取得:2023年9月
広さ:約10ha
吉和トラスト地と同じく太田川の源流域に位置している。トラスト地の周囲は人工林及び皆伐跡地が多く、当地も80%が皆伐跡地である。2022年に皆伐され、すでにひざ丈から2m弱の低木とチュウゴクザサが茂り、樹木も先駆種だけではなく、ミズナラの稚樹もたくさんあり、将来的には潜在植生であるクリ、ミズナラなどを主体とするの二次林へ変遷していくと予想される。伐採されず残った広葉樹はウワミズザクラ、ミズキ、ケヤキ、ミズナラ、クリなど。ウワミズザクラには、動物の爪痕があり、野生動物が利用しているものと思われる。
所在地:広島県廿日市市吉和
取得:2023年8月
広さ:約10ha
広島県西部から広島市へ向かって流れる一級河川太田川の支流、鍛冶屋川の源流域にあり、85%が天然林(天然性二次林)で、クリやコナラ、ウワミズザクラなど動物のエサとなるものをはじめ、多様な植物が存在している。野生動物の生息地としての重要度が非常に高い場所である。
所在地:新潟県糸魚川市梶尾
取得:2023年8月
広さ:約168ha
長野県北安曇郡白馬村から日本海まで流れる一級河川の姫川の源流にあたり、根知川を挟んで谷の両側に分かれている。それぞれ頸城駒ケ岳(くびきこまがたけ)と日本100名山の雨飾山(あまかざりやま)の中腹に位置している。
頸城駒ケ岳側が根知川の北部に位置し、この部分は白馬山麓県立自然公園の範囲に含まれている。雨飾山側が南部に位置し、トラスト地の境界線が妙高戸隠連山国立公園の第二種特別地域と接している。
トラスト地周辺も天然林が多く、約80%がブナの天然林である。
所在地:愛知県北設楽郡東栄町
取得:2020年9月
広さ:約56ha
天竜川の源流にあたり、大千瀬川の上流域(大入川)にありの周囲も自然林が多く、野生動物の痕跡があり、エサとなる植物などの広葉樹が残されている。
トラスト地の一部分は天竜奥三河国定公園の指定範囲に含まれている。
所在地:群馬県多野郡上野村
取得:2019年7月
広さ:約15ha
利根川の源流である神流川の源流域にあり、上野村は群馬県の中では人工林率が低く、クマをはじめとする多様な生物が生息する地域で、豊かな自然に惹かれて都市部から移住する人も多い。
トラスト地の周囲も自然林が多く、約70%がナラ類などを主体とする自然林。残りはスギ・ヒノキの人工林で、広葉樹林化していく予定である。
この保護区は、板子様からのご寄付で設立されました。
所在地:愛媛県四国中央市新宮町
取得:2018年10月
広さ:約10ha
愛媛県石鎚山地区の緑の回廊から近い場所にあり吉野川の支流である馬立川の源流域。広葉樹の国有林に接しており、また60年ほど前に伐採・再植林を行ってから人の手があまり入っていないため、広葉樹の森になっていくことが期待される。
所在地:岐阜県本巣市
取得:2018年10月
2019年12月追加取得
広さ:約57ha
約175ha追加取得(合計約232ha)
大白木山(おじろぎやま)からの湧き水を源流とする滝や沢があり、根尾川を通じ揖斐川へ流れています。 約97%が自然林であり、クマ、シカ、カモシカ、ウサギなどが棲息している貴重な場所。渓畔林の植生が多く、トチノキ、カツラ、ミズメ、サワグルミ、ブナなど、多様な植物が確認できる。
当保護区は、この山を広葉樹の森として今まで守ってこられた松葉様の思いを引き継ぐため設立されました。
所在地:熊本県上益城郡山都町
取得:2018年8月
広さ:約30ha
3割ほど広葉樹林が残っており7割近くが皆伐跡地ではあるが、すでに下草が生えてきており、伐採後からある程度高く成長している広葉樹も見受けられる。気候も温暖であるため植物の成長も早く、広葉樹の森になっていくことが期待される。
所在地:宮崎県延岡市北川町
取得:2018年8月
広さ:約10ha
延岡市を流れる北川支流の小川(こがわ)の源流域。40年ほど前に伐採跡地にクヌギを植えた雑木林である。人工林率の高い延岡市の山林の中でも、当トラスト地の周りには照葉樹林も多い。
所在地:岐阜県大野郡白川村
取得:2017年3月
広さ:約43ha
世界遺産「白川郷合掌造り集落」から近く、庄川の源流域にあり標高は1200mほど。岐阜県の水源地保全条例の指定地域に含まれている水源の森。トラスト地の中には推定樹齢100年ほどのシラカバやブナなどが生えており、野生動物も生息している。
所在地:三重県多気郡大台町
取得:2010年10月(当時はNPO法人)
広さ:約408ha
伊勢湾にそそぐ宮川の源流部に位置している水源の森です。トラスト地の中央にある「池ノ谷のモリアオガエル繁殖地」は、毎年梅雨時期になると突然出現する不思議な泉で、2003年に三重県の文化財[天然記念物]に指定されており、クマの目撃も何度かあります。
この池の縁から360度見渡せる全ての山がトラスト地で、山は天然のヒノキやスギが広葉樹林の中に混在している照葉樹林で、大台町の水源の一滴目が湧き出す貴重な場所です。
所在地:三重県多気郡大台町
取得:2010年3月(当時はNPO法人)
広さ:約268ha
標高440m~1,290mの急峻な山林であり、シイ、カシ、マツ、ヒノキ、ブナなどからなる水源の森で、様々な鳥や昆虫の生息が確認されています。頂上部にはシロヤシオの巨木の原生林が残されています。
所在地:宮崎県西臼杵郡高千穂町
取得:2009年11月(当時はNPO法人)
広さ:約2ha
取得時は天然林と伐採跡地が半分づつの山林であったが、温暖な気候もあり現在は広葉樹の森になっている。
所在地:石川県白山市(白山国立公園内)
取得:2008年7月(当時はNPO法人)
広さ:約22ha
白山国立公園内にある標高764m~1150mの原生的な森で、トチやブナ、ミズナラなど様々な広葉樹が立ち並ぶ。クマをはじめとする多様な動植物が生息する、保水力抜群の水源の森。
所在地:京都府京都市左京区
取得:2007年11月(当時はNPO法人)
広さ:約50ha
鴨川の源流域に位置する山林で、標高520m~925mの原生的な森。ヒバ・アシュウスギ・ミズナラなどの巨木の天然林(針広混交林)で、大変貴重。
この保護区は、佐保様からのご寄付で設立されました。
所在地:福島県会津若松市
取得:2007年10月(当時はNPO法人)
2018年9月 追加取得
広さ:約10ha
約5ha 追加取得
阿賀川の源流域で、大部分がナラなどの広葉樹林。
この保護区は、佐保様からのご寄付で設立されました。
所在地:岐阜県高山市奥飛騨温泉郷(中部山岳国立公園内)
取得:2006年12月(当時はNPO法人)
広さ:約82ha
神通川の源流域で、亜高山性の豊かな植生が保たれた天然林。
所在地:京都府京都市右京区
取得:2006年12月(当時はNPO法人)
広さ:約16ha
約7割がミズナラ、イヌブナなどの広葉樹で、残り3割がスギなどの人工林が残っている。
この保護区は、渡邊士乃武様の浄財により設立されました。
所在地:静岡県浜松市天竜区
取得:2006年10月(当時はNPO法人)
広さ:約294ha
一級河川「天竜川」に注ぐ水源の森であり、取得以降、静岡県の「森の力再生事業」を利用して地元の森林組合が広葉樹林化を目的とし、間伐や部分的な皆伐を実施。野生動物の生息地の回復や、保水力ある災害に強い森を目指して、スギ・ヒノキを伐採し、広葉樹林の復元活動を積極的に行っています。
この保護区は、渡邊士乃武様の浄財により設立されました。
所在地:富山県中新川郡上市町
取得:2006年8月(当時はNPO法人)
広さ:約670ha
所有しているトラスト地の中で最も広い面積で、ほぼ全域が奥山の原生的な自然林が残されている水源の森です。
この保護区は、渡邊士乃武様の浄財により設立されました。
所在地:兵庫県宍粟市波賀町
取得:2006年7月(当時はNPO法人)
広さ:約120ha
本部のある兵庫県から最も近いトラスト地。9割が原生的な自然林であり、残りの1割についても兵庫県の「野生動物共生林整備事業」や、有志による巻枯らし間伐や植樹会などの参加型イベントを通じて広葉樹林化を進めている。
この保護区は、渡邊士乃武様の浄財により設立されました。
所在地:富山県魚津市
取得:2006年5月(当時はNPO法人)
広さ:約2ha
奥山保全トラストの第一号トラスト地。広葉樹林化のためNPO法人時代に植樹等を実施した。
この保護区は、渡邊士乃武様の浄財により設立されました。
【ご注意】
各トラスト地の写真は、トラスト地付近で撮影されたものも含まれています。
トラスト地の雰囲気をお伝えする目的で掲載しているため、必ずしもトラスト地内部の写真ではありませんのでご注意ください。